生地の用尺の計算式一覧!アイテム別見積もりのコツを伝授します!

お裁縫の基本
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今回ご紹介するのは、洋服作りには欠かせない生地の用尺の計算の仕方です!

 

生地の用尺とは、この洋服を作るには生地を何メートル買う必要があるのかをおおまかに計算することです。

 

洋裁の本を手本に作るときには、おおよそのメーター数が書いてあるので、それをみて買えば問題ありませんね。

しかし、オリジナルの型紙を作ったときや、型紙を作る前に生地を購入するときには自分で見積もりをする必要があります。

どのように計算すればよいのか分からず困っている方の、参考になるようにトップスやボトムスなどアイテム別に計算の仕方を伝授いたします。

ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

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生地の用尺計算式一覧!用尺計算に関する注意点

用尺についての解説をする前に、2つの注意点についてお話します。

  1. 生地によって【幅】が違う!
  2. 多めに見積もるべき生地とは?

生地の用尺をだす上で大事な2点ですので、ぜひ目を通してみてくださいね。

 

注意点1:生地によって【幅】が違う!

まず注意点のひとつ目、生地の幅についてお話をさせていただきます。

というのも、生地によって幅が違い、その幅によって用尺にも違いがでてきてしまうためです。

 

生地幅の代表的な規格がこちらです。

  • シングル幅…90cm
  • 普通幅…110cm
  • ダブル幅…140~150cm

 

90cm幅は、裏布や仮縫い用のシーチングなどに多いサイズです。

 

110cm幅は、綿のプリント生地などに多いサイズです。

有名なLIBERTY(リバティ)のタナローンやSouleiado(ソレイアード)のシーチング生地などもこの110cm幅がほとんどです。

カットクロスが35×30cmで販売されていることが多いのは、110幅の生地を耳の分を除いて3等分にするとおよそ35cmになるためなんですね。

 

150cm幅は、ウールやニット、合皮やエナメルのようなやや特殊な生地に多いサイズです。

 

またこれらはあくまでも目安の幅です。

海外製の生地やカーテン用の生地など、この規格には当てはまらないものもありますので、注意してくださいね。

 

注意点2:多めに見積もるべき生地とは?

注意点のふたつ目は、多めに見積もった方が良い生地についてです。

 

通常裁断時には、型紙の上下をひっくり返して組み合わせ、なるべく無駄なく裁断できるようにします。

今回ご紹介している用尺の計算も、型紙の上下を気にせず最小で裁断できる場合を前提としています。

しかしそれができない生地もあります。

  • 毛並みがある生地
  • 柄の向きが一方向
  • 柄合わせが必要なチェックや縞模様

こういった生地は、型紙が一方向にしか置けなかったり、柄合わせのために無駄なすき間ができてしまったりするので、生地を少し多めに用意しておきましょう。

 

また商品によっては、特価品や現品限りの生地のような「売り切れたら再購入できない生地」もあります。

そういったものは、万が一見積もりを誤って生地が足りなくなったり、失敗して作り直すことになったりした時に買い足せない可能性があります。

心配であれば少し多めに買っておいても良いでしょう。

 

さらに、綿や麻などの素材は水通しをすることで生地そのものが縮んでしまうので、その点にも注意が必要です。

 

では、注意点についてわかったところで本題の用尺の見積もりについての解説に戻りましょう!

 

生地の用尺計算式一覧!トップス編

まずはトップスの用尺の見積もりについて説明をいたします。

トップス・袖なし トップス・袖つき
110幅 身頃の丈×2+縫い代 身頃の丈×2+袖丈+縫い代
目安 1.3~1.5m 1.5~2m
150幅 身頃の丈+縫い代 身頃の丈+袖丈+縫い代
目安 0.7~1m 1~1.5m

 

トップスの基本の考え方についてご説明します。

まず、私の計算式では袖なしのものを基準にしています。

というのも袖付きの洋服の用尺は【袖なしの洋服の用尺】+【袖丈】で見積りをだすことができるためです。

衿や袖のカフスなどは残りの部分で裁断できるので、わざわざ計算にいれなくても大丈夫です。

ボータイブラウスや、大きなフリルやセーラーカラーのような大きめの衿、フードなどは用尺にプラスする必要があるので注意しましょう!

 

身頃の丈は、背中心を基準にしています。

平均的なMサイズの背丈(背中心の首の付け根からウエストラインまでの長さ)は38cm前後です。

シャツやブラウスであればヒップラインの辺りまで丈がありますので、背丈+10~20cmとします。

38cm+15~20cmなので、身頃の丈はおおよそ50~60cmくらいになるという考え方です。

 

縫い代分は、だいたい10~20cmと考えて良いでしょう。

 

また、上の表が示す用尺はギャザーやフレアが控えめなシンプルなデザインを想定しています。

身頃や袖のギャザー分量が多かったり、共布を使った装飾がほどこされていたりする場合にはその分を加味して多めに見積りをしましょう。

 

生地の用尺計算式一覧!ボトムス編

続いては、スカートやパンツの用尺についての解説です。

ボトムス・タイト ボトムス・ギャザーなど
110幅 ボトムの丈×2+縫い代 ボトムの丈×3~4+縫い代
目安 1~2m 1.7~3.5m
150幅 ボトムの丈+縫い代 ボトムの丈×1.5~2+縫い代
目安 0.7~1.2m 1~2.5m

 

まずはギャザーやフレアーのない、または少ないタイトめなデザインのものを基準に考えていきます。

ベルトやポケットは残りの生地で裁断できますので基本的には考えなくて大丈夫です。

縫い代は10~20cm程度として考えます。

 

ギャザーやフレアーのスカートは、スカートの裾の幅が生地の幅におさまるかどうかが見積もりのポイントです。

タイトスカートの用尺の、1.5~2倍くらい必要になってくるでしょう。

とくに型紙が完成する前に生地を買うのであれば、余裕をもって多めに購入しておいたほうが良いですね。

 

生地の用尺計算式一覧!ワンピース編

次はワンピースの用尺の計算についての解説です。

ワンピース・切替あり ワンピース・切替なし
110幅 背丈+(スカート丈×2)+縫い代 ドレス丈×2+縫い代
(+袖丈) (+袖丈)
目安 1.5~1.8m(袖付き1.8~2.5m) 2~2.5m(袖付き2.3~3m)
150幅 背丈+スカート丈+縫い代 ドレス丈+縫い代
  (+袖丈) (+袖丈)
目安 1~1.5m(袖付き1.3~2m) 1~1.5m(袖付き1.3~2m)

 

ワンピースはウエストで切り替えがあるかないかで、少し見積もりの仕方が変わってきます。

また衿やカフス、ポケットの扱いは、トップス・ボトムスの用尺と同様で、残りの生地で裁断できることを前提としています。

 

表では、ウエスト切り替えのワンピースは【背丈+(スカート丈×2)+縫い代】としています。

これはあくまで目安となります。

スカート部分のギャザー分量やフレアの広がり方によってはもっと用尺は多くなります。

ウエディングドレスのようなデザインになれば生地を10m以上使うこともあるんですよ!

ですので、スカートにボリュームがある場合には前の章を参考にトップスの用尺とボトムスの用尺の計算を組み合わせて考えると良いでしょう。

 

 

生地の用尺計算式一覧!ジャケット編

最後に解説するのはジャケット用尺の計算の仕方です。

ジャケット用尺 目安
110幅 (ジャケット丈×2)+(袖丈×2)+縫い代 2.5~3m
150幅 ジャケット丈+袖丈+縫い代 1.5~2m
裏布90幅 ジャケット丈×2+袖丈+縫い代 2~2.5m

 

ジャケットは、シャツやブラウスと比べて身幅も袖幅も広くなりがちです。

そのため110幅の生地の場合は、シャツなどと比べ多めに必要になります。

カジュアルなデザインのものであれば、トップスと同じ計算方法でも大丈夫です。

 

コートなどのアウター類もジャケットと同じ方法で見積もりが出せます。

 

まとめ

今回は洋服作りには欠かせない、生地の用尺の出し方について解説してきましたがいかがだったでしょうか?

型紙がなくても、デザインがきまっていればある程度用尺を見積もることができるということがわかりましたね。

いろいろな事情で、型紙を用意する前に生地を購入しなくてはいけない場面もあると思います。

そういった時にはぜひ今回の用尺計算を参考にしてみてください!

 

しかし、生地を無駄なく購入するためにはやはり最初に型紙を用意したうえで、本当に必要な量だけ購入できると環境にもお財布にも優しいと思いますね(笑)

そんなわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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