今回は昭和のファッションの特徴や、そういった洋服を自分で作るためのポイントについてまとめてみました。
ここ数年の昭和レトロブームでは、そのデザインのかわいさが改めて注目されていますよね。
雑貨やおもちゃ、アイドルなど様々なジャンルがある中で、昭和レトロなファッションを楽しみたいと思っている方も多いと思います。
昭和レトロファッションを楽しむなら、まずは古着屋さんに行きますよね。
しかし、実際にはそういった昭和の古着を販売している古着屋さんはそう多くはないです。
また古着屋さんに行ったとしても、サイズが合わなかったり、服の状態があまり良くなかったりと、お気に入りの一着を見つけるのはなかなか大変なんです。
そんな時は思い切って自分で作ってみてはいかがでしょうか?
ここからは、昭和レトロな洋服を自分で作るためのポイントをご紹介していきます。
- そもそも昭和レトロなファッションとはどんなものなのか
- 自分で作るなら、型紙や生地はどうすればよいのか
では、詳しくみていきましょう!
昭和レトロなファッションの特徴とは?
昭和レトロファッションというと一般的には、1950年代から1970年代頃(昭和20~50年代)をイメージすることが多いと思います。
まずはこの辺りのファッションの特徴を時代ごとにみていきましょう。
1950年代(昭和25年~34年)の特徴
この頃のファッションの特徴としては、現代でいうところのフェミニン系が一般的でした。
上品なブラウスや、フレアスカート、控えめな花柄のワンピース、カッチリとしたジャケットのような今で言えば【お嬢様ファッション】といった感じです。
スカートは膝丈より長いものがほとんどで、ふわりと広がったフレアスカートやタイトスカートも人気がありました。
全体的に色や柄も控えめで、レースや刺しゅうなどのいかにも女性らしいデザインが主流でした。
1960年代(昭和35年~44年)の特徴
この頃になると、経済の発展とともに女性の立場も変わり、個性を主張するようなファッションが流行りはじめました。
カラフルな色使いに、目立つ大きな柄など、派手なデザインです。
またミニスカートやパンツルックなどが広まったのもこの時期で、女性のファッションの幅が大きく広がった時期と言えます。
1970年代(昭和45年~54年)の特徴
70年代の代表的なファッションと言えば、60年代の後半から流行り始めたヒッピーファッションです。
ネイティブアメリカンのファッションを取り入れたもので、カラフルな色使いや、ビーズやフリンジを使った装飾がポイントです。
またビビッドカラーや大きな花柄などのサイケデリックなブラウスやAラインのミニ丈ワンピースなどもこの時代を象徴するアイテムです。
昭和レトロなファッションと言っても年代によって、少しずつイメージが違いますね。
皆さんがイメージした【昭和レトロファッション】はどの年代のものでしたか?
昭和レトロファッションの特徴がわかったら、次は実際に作るためにはどうしたら良いのかをみていきたいと思います。
昭和レトロな洋服を自分で作るには?型紙と材料について
ここからは実際に作っていく時に必要な【型紙・生地・装飾品】をどのように用意すればいいのかというところをご紹介していきます。
昭和レトロ風のデザインで作るためには、やはり型紙も生地も昭和っぽいものを使う必要がありますよね。
どんなものが使えるのか、またどこで購入できるのかなど、詳しくみていきましょう。
昭和レトロな洋服を自分で作るには~型紙編~
自分で作るためには、まず型紙が必要ですね。
昭和レトロなデザインの型紙を用意する方法としては、3つあります。
- 型紙を自作する
- 実際の昭和の洋裁本を使用する
- 現代の洋裁本を利用、アレンジ
1つ目の方法は、自分でいちから型紙をおこすことです。
型紙を自分でひけるという方はこの方法が最も確実ですね。
しかし、そういった勉強をした方でもなければ、いきなり自分で作るのは難しいですよね。
それでは、2つ目の方法です。
それは実際に昭和に発行された洋裁雑誌などを参考に型紙を作る方法です。
フリマサイトや、骨董市、昭和の雑貨などを扱っているお店などで販売されていることがあります。
載っているデザインはその時代に流行っていたものですし、型紙の作り方もちゃんと載っているので、昭和レトロな洋服を簡単に再現できます。
しかし、そもそもこういった古い雑誌を手に入れるのが難しいという問題があります。
そこで3つ目の方法です。
現代の洋裁本の型紙をアレンジする方法です。
洋裁本はどんなものでも大丈夫ですが、できるだけベーシックなデザインを取り扱っているものがおすすめです。
というのも、昭和の洋服はカタチ自体はかなりシンプルでベーシックなものが多いからです。
洋裁初心者で、型紙をアレンジするのは難しいかもと感じる方におすすめなのはこちら。
ザ・ワンピース 篠原ともえのソーイングブック(篠原ともえ著)
こちらに載っているデザインはどれもベーシックな形ながら、袖や衿の形のパターンも多いので、アレンジしなくてもそのまま【昭和レトロ風ワンピース】の型紙として利用できます。
多少の洋裁経験があって、本を見ながらなら型紙をひけるという方にはこちらの本がおすすめです。
誌上・パターン塾 Vol.4 ワンピース編(文化出版局編)
こちらは完全に自分で作るものなので、中級〜上級者向けといった感じではあります。
しかし、見頃・袖・衿・スカートとそれぞれ好きなシルエットを組み合わせることができるため理想通りの一着を作ることができます。
トップス、ボトム、ワンピース、ジャケットなど衣服の種類ごとに出版されていますので、必要なものを選んでくださいね。
昭和レトロな洋服を自分で作るには~生地編~
さて型紙ともう一つ大事なものがありますね。
そう、生地です!
昭和レトロファッションの大きな特徴とも言えるのが、鮮やかな柄やかわいい色合いの生地にあります。
型紙の章でも触れましたが、昭和レトロファッションは形自体はとてもシンプルでベーシックなものが多いんです。
だから生地選びがとても重要です!
【昭和レトロ】っぽく仕上げるためにおすすめの柄を5つご紹介します。
1、水玉(ドット)
水玉模様は今も昔も一般的な柄ですので、入手もとても簡単です。
昭和っぽく仕上げるためには、白地に赤や水色、黄色、ピンクなど明るい色合いのものを選ぶのがおすすめです。
水玉のサイズが大きめなものも良いと思います。
2、縞模様(ストライプ・ボーダー)
ストライプやボーダーも定番の柄ですね。
こちらも水玉同様、明るいはっきりとした色合いのものを選ぶとより昭和レトロ感増し増しです。
2色だけでなく何色か使ったマルチカラーのものもかわいいですね。
夏物のワンピースにぴったりです。
3、花柄
やはり花柄は外せません。
昭和レトロでは、小花柄というよりはもう少し大きめの花が多いように感じます。
花柄はビビットカラーのような明るいものはもちろん、淡いピンクや水色のような柔らかい色合いのものでも昭和感がだせます。
イメージは「おばあちゃんのパジャマ」のような柄を選ぶとそれっぽい雰囲気になるのでおすすめです。
4、幾何学模様
幾何学模様とは直線や曲線で描かれた抽象的な模様のことです。
三角形を並べたようなものや、渦巻き、波模様などシンプルながら印象に残る柄が多いです。
この幾何学模様も昭和レトロっぽい雰囲気を出すのにはぴったりの生地なんです。
モノクロでもよいですが、赤やオレンジ、緑などカラフルなものを選べば完璧ですね!
5、チェック
チェックも定番の柄ですね。
チェックにもいくつか種類がありますが、なかでも昭和レトロっぽくておすすめなのはこちらの4つ!
- タータンチェック
- ギンガムチェック
- 千鳥格子(ハウンドトゥース)
- マドラスチェック
【タータンチェック】
赤や緑や黄色など多色で太さの異なる格子柄に織られているのが特徴です。
秋冬物の衣類や、制服のボトムの生地としてよく使われている定番のチェック柄です。
昭和の頃にもすでに定番の柄として定着していましたので、秋冬物の製作にぴったりです。
【ギンガムチェック】
白と別のカラーの2色を組み合わせたものが基本です。
縦横同じ太さの線を同じ間隔で並べたシンプルな格子柄です。
ブラウスやワンピースなどどんなアイテムにも使いやすい生地です。
ただし、やや子供っぽい印象になりやすいので、大人物の洋服に使う際には、色やデザインに気をつけたほうがいいかもしれません。
似たような柄で、シェパードチェックという柄もあり、こちらもおすすめです。
【千鳥格子(ハウンドトゥース)】
千鳥が飛ぶ姿のように見えるところからついた名前です。
二色で織られているものが多く、白と黒の組み合わせが代表的です。
千鳥格子の仲間でグレンチェックというものもあります。
どちらも落ち着いた上品な印象の柄なので、秋冬物のボトムやワンピース、またはジャケットやコートなどのアウター類などに向いています。
現代でも多く使用されている柄なので、デザインや装飾のボタンなどで昭和レトロ感をプラスすると良いでしょう。
【マドラスチェック】
タータンチェック同様に多色を使い、線の幅も様々です。
しかし、タータンチェックと比べ全体的に色合いが明るく、ポップでカジュアルな印象です。
生地も薄めのものが多いので、夏のブラウスやワンピース、スカートにぴったりです。
80年代に流行したプレッピースタイルにも欠かせない柄です。
作りたいものやイメージに合わせて、ぴったりの柄を探してみましょう!
また特定の柄ではないですが、USAコットンも個性的な柄が多いのでおすすめです。
カラフルでポップな柄が多くあるので、うまく使えば昭和レトロ風にも活用できますよ。
昭和レトロな洋服を自分で作るには~装飾編~
最後に、洋服の仕上げに必要な装飾品についてです。
まず洋服の印象を大きく左右するといってもいい装飾品がボタンです。
前開きのシャツやジャケットなど、ボタンが必要不可欠なアイテムはもちろんですが、あくまで飾りとしてつけるボタンもありますよね。
昭和レトロなボタンは、骨董市などでもよく売られているアイテムのひとつです。
デザインはさまざまなのでこれが特徴と言い切ることは難しいです。
しいて言えば、今の時代の大量生産されているものにはない細やかなデザインが施されたものが多いというのが特徴でしょうか。
そういったボタンを使うだけでも、洋服がぐっと昭和レトロ風に近づきますよ。
ボタン以外だと、ベルトのバックルもおすすめです!
シンプルなワンピースも、共布のベルトでウエストマークするだけで昭和レトロっぽさを簡単に演出できちゃうんです。
バックルも生地の色に合わせたカラフルなものを使うのがポイントですよ!
ボタン同様バックルも骨董市等で入手できることがあります。
とはいえ、骨董市や昭和レトロアイテムを扱う雑貨屋さんなどに出向くのはなかなか難しいという方も多いですよね。
またそういった場所でも必ず販売しているとは限りません。
そんな時におすすめなのがこちらのネットショップ【手芸ナカムラ】さんです。
こちらのショップでは、昭和レトロ品として販売しているわけではないのですか、レトロな雰囲気なボタンやバックルを購入することができます。(2024年12月時点)
とにかく種類豊富なのでじっくり探してみてくださいね。
まとめ
さて今回は、昭和レトロ風の洋服を自作するためのポイントをご紹介しました。
まず最初に型紙です。
型紙は自分で作れる方はオリジナルで作ってしまうのが一番良いですよね。
それは難しいという方にはおすすめの方法は2つです。
- 骨董市等で実際の昭和の洋裁本を入手
- 最近の洋裁本の型紙を利用、アレンジ
昭和の洋裁本は数も多くはないので、2つ目の最近の本を利用する方法がより実用的だと思います。
次に昭和レトロな雰囲気をだすうえで大事な生地選びです。
無地で作るのが最も簡単ではありますが、昭和レトロの特徴ともいえる華やかな柄もので作りたいところですよね。
現在でも入手しやすいおすすめの柄は【水玉・縞模様・チェック】の3つです。
素敵な生地を見つけたらぜひ活用したいのは【花柄・幾何学模様】の2つです。
フリマサイト等でレトロな生地が販売されていることもあるので、ときどき探してみると運命的な出会いがあるかもしれませんよ。
最後に、昭和レトロな要素をさらにプラスしてくれる装飾品です。
ボタンやベルトのバックルは、ひとつ加えるだけでぐっと雰囲気がよくなります。
何か物足りないかも?と感じたら、ボタンやバックルをプラスしてみましょう!
最近また注目を集めている【昭和レトロ】
まさに当時のものを集めることも素敵ですが、自分で作るという選択肢が増えれば、昭和レトロをより楽しめますね!
ぜひこの記事を参考に、オリジナルの昭和レトロ風の洋服を作ってみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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